理学療法士のリハビリ記録 ~カルテ№1 脳疾患により、左半身麻痺が生じたA様~
2019.04.22
カテゴリ:フィジカルケア 関節
今回から、新たな試みとして理学療法士が利用者様のご様子やリハビリテーションの経過などをお届けしていきたいと思います。
脇田整形外科では、外来診療・リハビリテーションと長時間のデイケアルームの他に、リハビリテーションに特化した1~2時間のフィジカルケアも併設しております。フィジカルケアでは、介護予防通所リハビリテーションとして、理学療法士による個別リハビリテーションやマシーントレーニングなど運動を中心に行っております。
そのフィジカルケアの中で、今回は平成30年3月からご利用頂いているA様をご紹介致します。A様はご利用の半年前に脳の手術をされており、退院後左上下肢の麻痺に対するリハビリテーションを目的にご利用開始となりました。
当初は、「左手と左脚がうまく動かない」、「杖なしでは歩くときにつま先が引っかかる」、との訴えがあり、復職も出来てはいるが日常生活へ支障が出ている状態でした。特に下肢である左股関節、膝関節、足関節が思うように動かすことが出来ない運動麻痺や、左足の裏を触れても感じにくい感覚麻痺があり、歩行や階段昇降などの動作に支障をきたしていました。
そこで個別リハビリテーションでは、手足の末端だけを動かすのではなく手を伸ばすときには肩甲骨・背中が連動するように、足を振り出すときには骨盤・体幹が連動するように理学療法士が直接誘導しながら訓練していきます。(写真①)

さらに、股関節の動きをより感じ取りやすいようにベッド上に膝立ちになり、左右へ体重移動する運動を行うことでA様本人がコントロールして動かせるようにしていきます。(写真②→③)


また、感覚麻痺のある足底にはボールを入れて転がすことで感覚刺激を入れて神経の回復を目指します。(写真④) 個別リハビリテーションの他には、体力向上のためマシーントレーニングなども積極的に行っています。(写真⑤、⑥)



利用開始半年後の現在は、「左手と左脚の動きが良くなってきた」、「室内での杖なし歩行でもつま先が引っかかりにくくなり、脚が振り出しやすくなった」、 (写真⑦→⑧→⑨)、「階段昇降が行いやすくなった」(写真⑩)などと症状が改善し、出来ることが増えています。さらに病前から趣味としていた海外旅行へも行くことができました。旅行中は問題なく過ごすことができたようで安心しました。




A様は今後、「杖から解放されたい」と高い目標を立てて日々努力されておりますので、私どもも全力で治療し、サポートしていきたいと思っております。
脇田整形外科では、外来診療・リハビリテーションと長時間のデイケアルームの他に、リハビリテーションに特化した1~2時間のフィジカルケアも併設しております。フィジカルケアでは、介護予防通所リハビリテーションとして、理学療法士による個別リハビリテーションやマシーントレーニングなど運動を中心に行っております。
そのフィジカルケアの中で、今回は平成30年3月からご利用頂いているA様をご紹介致します。A様はご利用の半年前に脳の手術をされており、退院後左上下肢の麻痺に対するリハビリテーションを目的にご利用開始となりました。
当初は、「左手と左脚がうまく動かない」、「杖なしでは歩くときにつま先が引っかかる」、との訴えがあり、復職も出来てはいるが日常生活へ支障が出ている状態でした。特に下肢である左股関節、膝関節、足関節が思うように動かすことが出来ない運動麻痺や、左足の裏を触れても感じにくい感覚麻痺があり、歩行や階段昇降などの動作に支障をきたしていました。
そこで個別リハビリテーションでは、手足の末端だけを動かすのではなく手を伸ばすときには肩甲骨・背中が連動するように、足を振り出すときには骨盤・体幹が連動するように理学療法士が直接誘導しながら訓練していきます。(写真①)

写真①
さらに、股関節の動きをより感じ取りやすいようにベッド上に膝立ちになり、左右へ体重移動する運動を行うことでA様本人がコントロールして動かせるようにしていきます。(写真②→③)

写真②

写真③
また、感覚麻痺のある足底にはボールを入れて転がすことで感覚刺激を入れて神経の回復を目指します。(写真④) 個別リハビリテーションの他には、体力向上のためマシーントレーニングなども積極的に行っています。(写真⑤、⑥)

写真④

写真⑤

写真⑥
利用開始半年後の現在は、「左手と左脚の動きが良くなってきた」、「室内での杖なし歩行でもつま先が引っかかりにくくなり、脚が振り出しやすくなった」、 (写真⑦→⑧→⑨)、「階段昇降が行いやすくなった」(写真⑩)などと症状が改善し、出来ることが増えています。さらに病前から趣味としていた海外旅行へも行くことができました。旅行中は問題なく過ごすことができたようで安心しました。

写真⑦

写真⑧

写真⑨

写真⑩
A様は今後、「杖から解放されたい」と高い目標を立てて日々努力されておりますので、私どもも全力で治療し、サポートしていきたいと思っております。
脇田整形外科 理学療法士 竹上公介