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理学療法士のリハビリ記録 カルテNo.10 ゴルファー必見!!身体の使い方からスイング改善へ

2021.08.07
カテゴリ:リハビリテーション

未だ新型コロナウィルスが収束する兆しもなく、生活スタイルの変化により、運動不足に陥っている方も多いのではないでしょうか。そんな中、ワクチン接種が少しずつ進み、三密を避けながらも行えるスポーツとして、ここ最近注目を浴びているのがゴルフです。整形外科へ受診される患者さんの中には趣味としてゴルフをされている方が多くいらっしゃいます。

 

今回はそんなゴルファーの方に多い身体特徴やセルフチェック方法、予防運動などをご紹介していきたいと思います。

 

まずは、ゴルフを趣味とされ週一回レッスンに通われているAさん(右打ち)の身体特徴を見ていきましょう。

 

①  ②  

 

写真①は、まっすぐ立ち、後方から見た姿勢です。

両足の中央から伸びる線に対し、骨盤が左へ並進しているのが分かります。

この姿勢になると、左太ももの内側の筋肉が短くなってしまい、左骨盤が上がってしまいます。これが右打ちのゴルファーにかなり多い身体特徴だと感じております。

 

この姿勢の状態でスイングを行うと、写真②のように身体の回旋動作に左右差が生じてしまいます。これはスイングの崩れに繋がり、上手くボールを打てないだけでなく、無理に身体を動かそうとすることで腰痛や膝痛などの傷害を引き起こしてしまいます。

 

簡単にチェック出来ますので、皆さんもチェックしてみましょう。

写真③のように肩幅広めに脚を広げ、前方の台へ手をつきます。そこから骨盤を右もしくは左へ大きく移動させ、太ももの内側の筋肉を伸ばしていきます。その時、左太ももの方が強くつっぱる場合は、先程の姿勢を取っている可能性が高くなります。

 

 

このチェックに当てはまった人は、予防の運動を行う必要があります。

方法は、写真④のように左脚を天井へ持ち上げる運動を行います。注意点としては、腰の筋肉を使わないようにするため、写真の手の位置より遠い部分のみを持ち上げるようにしましょう。太もも付け根の外側の筋肉に力が入っていれば、うまく出来ています。まずはゆっくり上げて5秒ほどその位置で保持し、これを5回繰り返す程度から始めてみましょう。

 

 

上手く運動が行えていれば、立った姿勢が変わり、左右への回旋動作がスムースになっているはずです(写真⑤)。尚、今回の身体特徴に当てはまらない場合や、動作の行いやすさが変化しない場合は他に原因がある可能性がある為、私たち身体のプロフェッショナルの理学療法士へご相談ください。今回はゴルフに特化した内容でしたが、他のスポーツにおいても同様に、身体の使い方からパフォーマンスを変える手助けができると思います。

 

理学療法士 竹上公介